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2005年 02月 21日
「強固な守備」>「爆発的な攻撃」 ??
いよいよ決勝トーナメントが始まる。
今期のバルサは優勝候補の筆頭に上げられることもあるが、
但し、同じく優勝候補のチェルスキー(ロシア富豪を皮肉った言い方)と
いきなり対戦する。事実上の決勝戦とも言われる。
 私の10年来の愛読書「番号」でC/L(チャンピオンズリーグの略)
特集をやっていて、この対戦をチェルスキー有利と書いていた。
曰く、守備が強固なチェルシーのほうが超攻撃型バルサより有利と。
この意見には賛成する部分もある。

サッカーは、時間的にも、空間的にもスペースが重要となるスポーツ。
それは、他の球技よりも自由があり、
オフサイド以外は動きに制限がないから、
360度のドリブル、360度のパス、その長短など選択肢は多い。
故に守備は敵が入り込むスペースと時間を極力排除する。
攻撃は、よりスペースを確保して、考える時間も確保しようとする。
 なぜ、サッカーが自由か。
それは足でボールを運ぶから。
他の球技は足より器用な手を使うから、ボールを所持することができる。
となると、ボールを持っていないチームは何とかして奪わなければならない。
それは不公平で面白くないから、
ラグビーは前にパスできないとか、バスケやハンドは床にバウンドさせないと
進めないとか、あるいは、バレーは掴んじゃいけないとか規制が多い。
オフサイドが難解のように思えるが、
要は待ち伏せ行為を排除するためだけで、サッカーが一番単純で規制が少ない。

 話が逸れたが、スペースを潰すほうがスペースを作るよりも簡単であるから、
極論すれば、人数多くゴール前で守ればいいってなことで、
一概に言えないものの、実力が拮抗している場合、
「守備のチーム」>「攻撃のチーム」という図式は成り立ちやすい。
 日本代表VS北朝鮮戦も、北朝鮮が守備が強固とは言わないが、
ジーコジャパン特有の遅攻のため、
北朝鮮は攻守の切り替えさえ意識すればそこそこ守れた。
しかも、当たりの強さが違うので、日本選手がバタバタ倒されていた。
 この「守備のチーム」>「攻撃のチーム」という図式から、
弱いとされるチームと当たることが一番難しい。自陣ゴール前に人数を割き、
一発カウンターで得点する。カウンターは最も容易で合理的な得点方法。
 私が最も愚かな代表と思っているのは、
2000年のヨーロッパ選手権の準決勝のイタリア代表で、相手はオランダ。
長年のオランダファン、ライカールトファンの私には、しかもこの試合の
オランダ代表監督がライカールトだったことも手伝って、
ほぼ全員が自陣にこもり、ゴール前であたふたしていた伊代表が嫌いだ。
しかし、圧倒的なボールポゼションで攻撃していたオランダはPK戦の末敗れた。
勝利の瞬間大喜びしていたトッティは、選手としては凄いと思っているが、
この時は愚かに見えた。
 サッカーとは得てしてこんなものだ。だからオモシロい。
故に守備強固なチェルスキーが有利という意見は至極理にかなっている。
攻撃力も凄いらしいし。
しかし、攻撃力が守備を凌駕することもある。
バルサの流動性とプレースピードは今シーズン最高だ。
意外かもしれないが、守備も堅い。ゾーンプレスの権化、アリゴ・サッキのミランの
申し子だったライカールトは、バルサにプレスのディフェンス網を紡いだ。
負けるはずが無い。バルサが勝つのだ。
思いは複雑だが、オランダ代表ウイングで、チェルシーの攻撃を牛耳っていた
ロッべンが怪我で戦列を離れている。
 初戦の舞台はカンプノウ。陶酔と恍惚の時間が迫ってきた。

by fez_maroc | 2005-02-21 12:27 | 【バルサ】


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